教育外来

対象 インターンシップ初期臨床研修医

「記憶の科学」からみた、本当に伸びる臨床トレーニングとは

学びにはさまざまな方法がありますが、もっとも深く身につくのは“経験と結びついた学び”だとされています。これは古くから知られる 場所法(method of loci) にも通じる考え方です※1。人はただ教科書で読んだ知識より、特定の場面や感情と結びついた知識の方が圧倒的に想起しやすい。さらに心理学でいう 気分一致効果(mood-congruent memory) により、“学んだときの状況に近い場面”ほど記憶はよみがえります※2。つまり、臨床の空気の中で得た知識は、将来の診療で活かされる実践力になりやすいということです。この点で、実際の診療の場で臨床推論を行い、指導医から即時にフィードバックを受けるOn the Job Trainingは、臨床能力の育成に最も効果的な学習方法と言えます。

引用

  1. ※1 Godden DR, et al. Br J Psychol. 1975:66(3):325-31.
  2. ※2 Faul L, et al. Psychol Rev. 2023:130(6):1421-56.

[教育外来で得られる学び]

教育外来は、知識を単に増やす場ではなく、推論を実践力へ転換し、現場で活かされる力として身につけるための構造化されたOn the Job Trainingの場です。臨床能力を段階的に深める上で、重要な役割を担っています。

1 “場面と結びついた学び”で、現場で役立つ力が身につく

患者さんの語り・しぐさ・身体所見・診察室の空気といった文脈ごと学べるため、理解が深まり、診療現場で自然と活用できる知識・判断力が身につきます。

2 少人数制で、指導医から即時にフィードバックを受けられる

教育外来は少人数制で実施され、一人ひとりの思考過程を丁寧に扱うことができます。推論の途中で生じる疑問や誤りに対して、指導医がその場でフィードバックを行うことで、課題に気づきやすく、臨床推論の型が効率的に洗練されていきます。

3 多面的な因子を踏まえた“臨床のリアル”を体験できる

診断が揺れるケースだけでなく、身体的因子に心理・社会的因子が複雑に絡む状況も扱います。実臨床に近い形でケースを理解することで、全人的に考える視点が育ちます。

[スケジュールのイメージ]